三河三十三観音霊場

岡崎から、蒲郡、吉良を経て西尾に至る古くからのルートです。

徳川家康出生の地、岡崎では、戦国末期の松平家と家康の苦労がしのばれるお寺を巡ります。第三番大樹寺は、桶狭間の戦いで敗れた家康(当時19歳)が自害しようとした際に住職から「厭離穢土欣求浄土」を賜り戦国の世に打って出る機縁となった地で、徳川家代々の等身大の位牌が安置されるほか、山門から遠く岡崎城が見通せる構造には心を動かされます。街全体に、江戸の太平と経済発展を経ても原点を見失わぬ「誇り」と「気品」を感じました。

第10番・第12番は、東海道の宿場町が想像できます。第11番のソブミ観音は難病にご利益があるという古くからの霊地のようです。

穏やかな海辺の蒲郡地区と漁師町の観音様を巡ったあと、第18番形原の温泉の次は修験の地三ケ根山。これ、今でこそ車で登って景色がいいなどと喜んでいますが昔は登るのが大変だっただろうと思います。

山を下りて海岸線を西に。カボチャで有名な第20番妙善寺、第21番徳林寺と、海辺ののどかなエピソードに漁師町の観音様が続き吉良地区へ。

穏やかな海と穏やかな人柄。室町時代からのエピソードのある古刹が多く、抹茶の生産は実はこの辺りが一番多いなど、江戸を越えてそれ以前からの文化的な深みが想像できます。そして吉良といえば江戸末期の悲劇。第28番華厳寺は吉良上野介が生前から深く帰依した吉良氏の菩提寺です。


(作成中)



尾張・美濃・三河三十三観音霊場に豊川稲荷を合わせて東海百観音となっています。


2018年2月21日(水)~24日(土)、銚子満願寺の巡礼団で巡拝しました。HP内で「満願寺巡礼資料」と引用しているものは、満願寺住職作成の資料です。

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